弦(げん)じゃなくて弦(つる)だそうで
1月と2月。弓関係の撮影で、京都市内の某学校の弓道場と島本町の尺代へと赴く。
去年から撮影できる弓道場と、使える弓と矢と弓道着探しで大いに手こずり、スタッフの皆様の活躍で、今年になってようやく撮影が可能になりました。
シナリオ段階では、あまり深く考えずに、弓をズバッと放つなどと書いていますが、実際に素人が弓を放つとなると全然簡単ではありません。
元々、僕は弓の知識がほとんどなく、知ってることと言えば、あだちみつるの漫画「H2」の「ひかり」とか、ロード・オブ・ザ・リングのエルフ「レゴラス」のオーランド・ブルームとか、アメドラのウォーキング・デッドの「ダリル」ぐらいのみ。聞けば素人が何にも考えずに弓をうつと、弦(げん)、おっと失礼、弦(つる)が顔にあたって耳がちぎれるとか、全然真っ直ぐ飛ばないとか。
さらに弓(道)である以上、作法というものがあります。アーチェリーなら弦(げん)でもいいけど、弓道は弦(つる)と呼ぶそうで。
そういうわけで、弓道の経験者であるMr,オオバにお願いし、指導を受けることになりました。
お手本を見せてもらうと、足裁きとか姿勢とか構えがもう、かなり雰囲気あるわけです。音で言うと「サッ」「シュッ」とかそういうサ行の音です。これが素人だと「ザザザ」とか「ババ」とか、何かこう、力入りまくる擬音みたいな音がします。
そんなこんなで指導いただき、ついでに弓に短い矢と長い矢があったので、撮影の合間に質問してみました。
僕「敵の距離ですよねこれ?短いのは近くて、長いのは遠い敵とか」
コーチ「いや、遠かったら弓の角度を上に向けるだけだから関係ない、これは手の長さ」
そりゃそうです。
というわけで、弓のシーンを撮影しています。2月だしとても寒いです。室内で暖かいと思われた道場すらも、行ってみたらほぼ室外なわけで、さらに靴を脱いでいるため、道場内の方が寒いぐらいでした。
それでも、コーチの熱血指導もついでに撮影、映画撮影というよりも教材ビデオみたいなものが出来ました。
弓のシーンは話としてはピークではないけれど、アクションのある華のあるシーンです。力をいれないと成り立たない気の抜けない難所ばかり。
弓の撮影は、まだ当分続きますがよろしくお願いします。