2020年度 面白かった小説(じゃないのもある)10冊

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こんにちは、今年も面白かった本10冊を紹介する時間がやってまいりました。
あぶなく年を超えそうになっていますが、毎年続けているので何とか滑り込ませております。

今年は時間があったはずのなのに、おそらく読んだ本の年間数で、最低を記録しています。
たぶん50冊もいかないんじゃないかと・・・。

自宅にいる事が増えると以外にも読めないもので、主な読書タイムのほとんど移動中なので、激減してしまいました。

例によって今年でないのもありますし、小説でないものが多いです。(今年は特に)
それではいってみましょう。

ボーン・クロックス / デイヴィッド・ミッチェル

日本の作者が先にやるべきだったよねと高橋源一郎さん言っていた。「ナンバー9ドリームス」という同じ作者の本。気になっていたけれどポストムラカミ世代とか帯に書かれていたせいで、手に取るのが10年以上遅れてしまった。なになにムラカミとくると、伸ばしていた手が縮む。多くの影響を受けたということなんだろうけど、それはそれこれはこれ。「サリンジャーの後継者」とかそういうたぐいの売り方は遠慮して欲しいと思うこの頃。

ボーン・クロックスは、ホリー・サイクスという女性の人生を「6つの時代」に区切って、“時計学者”と“隠者”による戦いが絡むという一大スペクタクル。とにかく本がデカくて長いですが、文章(翻訳?)のうまさに、ぐいぐい読み進められます。そして訪れる大団円。そのままの勢いで他の「クラウドアトラス」と「出島の千の秋」を読みました。翻訳する人によって、読みにくいなと感じる作品があったのでその辺が不満。原書を読んでいないのでその辺は何とも言えないところ。

エレクトリック・ステイト THE ELECTRIC STATE / シモン・ストーレンハーグ

たまたまamazonで「ループ」というTVドラマを見て、これは面白いと思って調べると原作はSFのノベライズだという。ドラマの原作は「ザ・ループ TALES FROM THE LOOP」で、僕のお勧めはサスペンス要素のある「エレクトリック・ステイト」。シモン・ストレーンハーグはスウェーデンの鬼才だそうです。世界は広いね。

無人機ドローンによる戦争で荒廃し、ニューロキャスターで接続された人びとの脳間意識によって未知なる段階に到達した世界を舞台に、娘とロボットのスキップが、何かを目指して移動します。ロードムービーと懐かしい廃墟。見たことのないはずの世界の廃墟。

amazonのレビューにて、翻訳について論争が行われていますが、翻訳は妥当ではないかと思います。面白かったし。

【新訳】吠える その他の詩 アレン ギンズバーグ

「ぼくは見た ぼくの世代の最良の精神たちが 狂気に破壊されたのを 飢えてヒステリーで裸で」と始まる書き出しで、脳天勝ち割られた気持ちになって買いました。柴田さんによる新訳です。日々詩集を読むことはないですが、これはかなりハマりました。

シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選

イスラエルにおけるSF作家たちのオムニバスです。イスラエルの作家というと実質エトガル・ケレットしか知らないんですが、表紙の気迫に内容の充実ぶりを嗅ぎ取って購入。大当たり。実はイスラエルはSF王国らしい。理由は社会が近隣国から脅かされる事が多く、笑いの要素と空想というものが必要な場所であるからだそうです。

ファウンデーションシリーズ/アイザック・アシモフ

コロナによる自粛で、家での時間があるからと思って本を読もうとしたけれど、読むことができない年でした。本を読むというのは時間があることとはあまり関係していないのかもしれません。その中で、4月から5月ぐらいにかけて、ずっと読んでいたのがファウンデーションシリーズ一気読み、ついにドラマ化されるようですが、本は基本的に廃盤です。実はどうしても手に入らず、高騰している「ファウンデーションの彼方へ」を読んでいません。どなたか貸してもらえないでしょうかね。
言ったようにNEtflixでドラマ化するそうなので再販するのに期待。

歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方

ネット上でよく揉める「南京虐殺」や「慰安婦問題」について、なぜこうも自分が受けた教育や実際に調べた事と、発言が食い違っているのかが良く分かる本です。本当の所どうなん?と思える方へ。大量の証拠がありながら、どうして「なかった」といえてしまうのか。他国が犠牲者の数のサバを読んでくる理由とかも。

鴻上尚史のほがらか人生相談 息苦しい「世間」を楽に生きる処方箋

今年はフィクションではなく、毛色違いの本を多く読みました。そうなったきっかけはこれです。
鴻上さんのコロナの時の回は泣いたなー。昔から第3舞台が好きで、今でもトランスのビデオや戯曲は家に置いています。

歌え、葬られぬ者たちよ、歌え / ジェスミン ウォード

柳美里さんの「JR上野駅公園口」の翻訳部門の受賞で有名になった全米図書賞、これは2017年の受賞作。

黒人の生活の息苦しさと、そこに絡む濃密な空想の世界。現代世界のはずなのに、差別は全く終わっていないことを思い知る。「戦いは終わっておらず、それどころか始まってもいない」であるとか、「過去は決して死なない、実のところ過去でさえない」というフォクナーの言葉が浮かびます。

ブルースだってただの唄 / 藤本和子

黒人についての本を立て続けに読む、これはブローディガンの翻訳者であり、現代翻訳に絶大な影響を与えている藤本和子さんが実際にアメリカの黒人女性にインタビューを行いそれをまとめたもの。ここに書かれているのは彼らがいかにして生き延びていたかということ、戦いそのものの言葉が詰まっています。

バリー・ユアグロー 「ボッティチェリ 疫病の時代の寓話」

ニューヨークのロックダウンの際に書かれた超短編集
とても、小さい小冊子です。気持ちが頼りなくて、何か今のものを読みたいと思っていた時に、緊急出版されました。

Etgar Keret / Outside

ニューヨークタイムズに掲載されたケレットの短編。

こちらもコロナが題材です。現実とは逆に部屋から外に誰も出なくなるという話。
政府により強制的に外に出るように仕向けられる状況がとてもシュールです。
胸が熱くなる終わり方を迎えます。英語ですが、易しいので読んでみてください。

https://www.nytimes.com/interactive/2020/07/07/magazine/etgar-keret-short-story.html

A子さんの恋人 / 近藤 聡乃

今年一番印象に残ったのは小説ではなく漫画だった。
A太郎で3回ぐらいはご飯食べられる。あまり期待していなかった、という落差を考慮すると、今年ベストを挙げるならこの漫画。

僕も彼らの一人の友達であり、本当にそばで起こっている出来事のように思えました。
うちの地域振興券である「みずまろけん」はこの漫画に消えております。

その後、もしドラマ化するならどういう配役にするかというのを夜な夜な会議。

特にA太郎。一番重要人物であり一番難しい。
V6の岡田 准一、俳優の永山瑛太、同じく佐藤 健などの候補があがるも坂口 健太郎がぴったりではないかという意見に落ち着きました。
というわけでドラマ化するなら彼でぜひお願いします。

以上。2020年の本10選でした。

フィクション一辺倒だった、読書傾向が少しづつ変わってくる年でした。
来年も興味の赴くままに読んでいこうと思います。ではでは良いお年を。

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