「まちのこし」と「映画」についてのノート

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P1020283.MOV 2015.04.21 10.39.21.757
 
映画の撮影は全体の3分の2程度、そして先月から始まった資金集めのクラウドファンディングが終盤を迎えています。

ファンディングの締め切りが4月28日で、達成率は21日の朝で98%。あと少しで目標金額が達成できそうで本当に嬉しいです。

と思ってこの記事を投稿しようとしていたら、もう達成してました!!!すごい!
これはもう、ひとえに僕のおかげです。

というのはもちろん冗談です。

これはもう、手間ひまかけて準備してくれた中村さんご夫妻を初め、参加メンバーの協力、それからもちろん支援・応援してくださった皆様のおかげです。

 

ちなみに28日までは受付終了とならず、支援を受け付けております。
支援は無限に受け付けております(追加リターンという新コースもあります)ので、よろしくお願いします。

 

ところで「まちのこし」と「映画」について、個人的にどう思っているのかというのを、伝えておきたいという気に以前からなっていました。

「まちのこし」の基本的な考えなどはfacebookなどで発信しているので、ある程度伝わっている気がしていますが、今回の映画において、僕は監督で、脚本も書き、直接撮影して、編集もします。映画の内容に関して言えば完全に王様です。だからこそ、大々的にクラウドファンディングを行なって支援を募るなら、個人的に何か言っておこうと思ったのです。

以前、なんとなく書き始めたものを、まとまりないまま纏めました。

遅くなってしまったんですが、よかったら読んでみてください。

 

「まちのこし」と「映画」についてのノート

 
僕は田舎(故郷)というものを持っていません。

生まれも育ちも山崎のとなりの高槻ですが、育った町はベビーブームの産物まるだしの集合住宅(団地)中心の町で、道路や学校の作りもやっつけ感が強い場所でした。道が狭くてバスが通れなかったり、夜の街灯も暗くて不足していたり、野良犬もわんさかいて、今思えばかなり適当です。

住んでいる人たちは、みんな人情があって愛着を感じていたものの、そこを自分の故郷だと思えたことだけはありませんでした。

当時は人口も多かったし、景気も良かったので、何年かすると仕事の転勤や、家を買うなりして引っ越してしまい、10年も住めば、長くいるねと感じるぐらいに人が入れ替わってました。

ずっと走っている電車に住んでいるみたいなもので、人が降りたり乗ったりするような場所だったように思います。

実際小学校で仲良くなった友人の半分ぐらいは、中学・高校に行く頃までに、違う市や違う町に引っ越していきました。

後に僕も引っ越すことになります。(高校2年のときです)

 

繊細といえば繊細すぎるんですが、そういう場所で子供から青年時代を過ごしたので、僕はどことなく不安定なままです。

だから結婚して、自分が住む所を決める時には、自分の田舎(故郷)を求めてました。

住み始めた山崎は、その意味でとてもしっくり来ました。他の場所は検討すらしていません。

  

僕が運営している別のサイトに「山崎観光案内所」というのがあります。

基本的にそういう故郷を欲しがる気持ちからサイト作りを開始しているため、「山崎観光案内所」は、主に歴史や場所にスポットをあてています。

言うなれば、町を歩いて作る山崎サイトは自らの子供の時代を欲求を投影し、故郷を再構築しているような作業です。

ページの半分ぐらいは、フィクションなのではないかとさえ思います。

  

一方「まちのこし」。

「まちのこし」は違います。

言葉だけを取ると、建物や風景を残すのを目的とした環境保全プロジェクトという風に聞こえますが、

そうでなくて「まちのこし」の本質は人を集めることだと考えています。

「まちをのこせる」のは誰なのか。

自分の運営する山崎の観光サイトと、この「まちのこし」プロジェクトはなんとなくそういう区分けをしています。

場所や歴史といったものと、現在生きている人。そういう区分けです。

「まちのこし」という言葉の元に、「センスのある人」が多く集まってほしいと思っています。

センスという微妙な言葉に頼りますが、センスのある人に移住してきてもらいたいし、町の中から出て来てほしいのです。

そうすると面白いことがたくさん出来そうです。

  

今やってる映画は、一人の作家としての挑戦の部分が大きいですが、

同時に、山崎ならこういう事(映画をつくること)がすっと実現できる所なんだという事を示したいと考えています。

どうして?と聞かれると、そうしたいからだと答えます。自分が望んだ場所がそういう場所であって欲しいからです。

そして、センスのある人が多く集まれば、自然と自ら選んだ町に価値のあるものを見いだし、それを残すという方向に向くのではないかと、楽天的に思っています。

  

映画の撮影はまだまだ続きます。予算も獲得出来つつあり、ロケ地もほぼ決まっている。キャストも文句なく。音楽は最高だ。

だから今はもう単純に、とにかく行ける所まで歩いてみて、そこから何が見えるのか見てみよう。そんなふうに考えています。

  

最後にイェイツの有名な詩の引用です。とても好きな詩でよくつぶやきます。

  

金と銀の光りで織りあげて
刺繍を施した天の布があれば、

夜と、光りと、薄明かりで作った
青と、薄墨と、黒色の布があれば、
その布をあなたの足下に広げたろう。

でも、貧しい私は 夢しか持ち合わせがないので
私の夢をあなたの足下に広げよう
 
どうか、そっと歩いて欲しい
あなたは私の夢の上を歩いているのだから

 
ともあれ、支援していただいた皆様にお礼を。まだの人は28日まで受け付け中ですのでよろしくお願いします。

https://www.makuake.com/project/machinokoshi/

雨の天気には手ひどくやられていますが、映画は必ず完成させてみせます。

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