デジタルの知識ほぼゼロの状態から、映画撮影にこぎつけるまで(機材リスト付き)
今週末から、ようやくクランクインです。
8月末に予告編が完成したので、なんとなく仕事終わった感がありますが、ここからが本番です。
これまでスタッフの皆さんと準備はしてきているので、完成させることに不安はありませんが、クオリティについては不安が残ります。画や音質はこれでいいのか?この映画は面白いのか?という内なる疑問ですが、一番解決できず回答しづらい疑問です。言い換えればこれはプレッシャーとも言います。ぶるぶる。
ファインダーを覗くとき、指示を出す時、焦りや自信のなさから、適当に撮影しないように。出来てないのに、出来ていると自
分に嘘をつかないように。困ったら落ち着いて、理屈でなく感覚を信用していきます。良いものというのは体に聴けばわかるものです。
ともかく、良いとはっきり言えるものを作るということだけが羅針盤です。
さて、今日のトピックですが、感覚…じゃなくて理屈の話です・・・。あれ。
えーと。だから、説明ができない感覚なるものを、映像で表現するためには、どうしても理屈がいります、知識いります。
学生時に映画サークルに属してたとはいえ、デジカメの撮影は普通の写真ですらやったことがなく、フィルムや8mmの知識がほとんど役に立たない。映画を製作しようと具体的な行動に出た時、知らない事だらけで困りました。
シナリオの書き方や現場撮影、演出方法などは同じですが、とにかくデジタルの知識がない。
ISOって何?ホワイトバランス?AVCHD?という状態です。
というわけで、本読みまくり、人に聞きまくり、ネットで調べまくりました。
テスト撮影、予告編の制作など、4月から学習し始めて今、9月ですから、5ヶ月ですね。
受験勉強以来の詰め込み学習を敢行。6月あたりは頭振ったら、読んだ事がどこかに行ってしまいそうなぐらい調べてました。
おかげさまで、今では多少えらそうに講釈できます。
というわけで、デジタルの知識ほぼゼロの状態から、映画撮影にこぎつけるまで、購入したもの、役に立った本や媒体をまとめておきます。ネットの情報は膨大なので、どれが正しいのか、いる知識がどれなのかが分かりづらいので。参考にどうぞ。
映画制作全般
本
玄光社 (2013-06-27)
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少し古いですけど、これなんかどうでしょう?と後輩に薦められた本ですが、大当たりです。
これ一冊あるだけで、デジタル撮影に必要な基本知識のほとんどが得られます。
内容はトピックごとに具体的な作例があり、応用が利き、話に変にカッコつけようという気がありません。それでいて熱い気持ちになれます。オススメです。映画作ってなくても面白く読めると思います。
インターネット
メルマガなんかもあります、デジタル一眼の話は当然ありながら、絵コンテの書き方というコーナーがかなり参考になります。
カメラ
カメラ選びは、持っている人に見せてもらったり、詳しい人や店員さんに聞けばいいのですが、なかなかそういう人がまわりにいない場合はこういう本が頼りになりました。
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今、振り返るとこの本の内容は初心者向けで浅く広くですが、初期の何にも知らない僕には大いに役に立ちました。
インターネット
カメラは詳しいサイトがいくつもあります。
>> raitank blog
>> トレタ
>> to-ri-ne
>> indieVISUAL
本を熟読、上記のサイト見て悩みに悩んで選択したのがパナソニックのGH3です。
最初は前のモデルのGH2を検討してましたが、GH3のキャンペーンが始まったので、急いでポチリました。
買った中では、一番高い買い物でしたが、上のデジタルシネマカメラ完全攻略で紹介するカメラの中では一番安い部類に入るという。カメラ業界怖いです。
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予算が足らずGH3のボディだけ購入し、レンズは別のものを購入したので、今になってややスペック不足気味です。小さくて軽いのに画質は良いと、特段に文句はないですが、広角レンズで望遠がたりずに、かなり近づかないと被写体に寄ることができません。そこが不満です。撮り始めるとまぁ欲がでますね。レンズにはまるとなかなか抜けられなくなるらしく、それを業界では「レンズ沼」とかいうらしいです。怖いことだらけだ。
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11月、ようやく望遠レンズを導入しました。45mmからということで今度は画角がかなり狭いです。ボケコントロールが難しいですが、人物のアップや物のクローズアップが用意になり、画の選択の幅が格段に上がりました。
撮影が後半にさしかかる頃、2本のレンズを追加しました。
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シナリオで、夜の撮影を増やしたため、対応できる2レンズを追加しました。12-35mm F2.8 標準ズームと LEICA DG SUMMILUX 15mm /F1.7です。明るめ。12-35mm F2.8の標準ズームは一番最初に欲しかったレンズですが高いので買えませんでした。
夜のシーンのほとんどはこの標準レンズで撮影しています。
で、LEICAの方ですが、映りはこのレンズが最高でした。発色ていうんですかね、とても好みでした。
カメラにレンズを装着するだけでテンションが上がります。
ただ、単焦点レンズなので、撮影中カメラ位置を、都度都度大きく変更する必要があり、今回の映画は監督兼撮影だったので、忙しすぎたため、このレンズは使いづらかったです。ついズームを使ってしまってました。
なので、ここぞというときにだけ持ち出していました。あとはスタビライザーやスライダー使用時にはこのライカのっけて使っています。
レンズ防護用フィルター
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むき出しのレンズはダメなので、手前にフィルター。
SDカード
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GH3の動画撮影はClass10以上のSDカードでないと書き込み遅延が発生して録画が5分経たずに止まります。
探していると値段のわりに高性能だったのでTranscend SDHCカード 32GB を選択。
32GBを数枚使いまわしてますが、今の所は不良品なしです。
三脚
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三脚は昔使ってたなと思い出してベルボンです。
映像専用の三脚です。値段相応で、まぁまぁパンすると安定せずブレますし、高さを出しづらいですが慣れてきました。
これだけは実店舗で操作してから選びました。持って行きやすいです。1本目としては十分ですかね。
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撮影中盤から、望遠レンズを使いだしてからさすがに上記のベルボンじゃグラグラになりました。
さらにスライダーをのせると端がたわむなど、限界を感じたので雲台と三脚をアップグレード。
持っているだけでプロ気分のマンフロットです。三脚にお金を使えと言った先人の教えは正しいことを実感しました。
ひとつだけ欲を言えば、高さが不足したことぐらいです。
背が高い出演者が多かったので、高さが足りず自動的にローアンになったカットが多かったです。
音声・マイク
デジタル一眼の鬼門。音声収録です。
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実際に読んだのはポスプロ(映画の撮影が終わってから)の音入れの時です。
しかし、この本は撮影に入る前にぜひとも読んでおくべきものだった。撮影中はどうしても画像に意識がいきますが、音は計画性をもって収集すべきでした。音はプロとアマチュアでは大きな開き出てしまうのを痛感しました。最低限こういう本を読んでから撮影をはじめるべし。
ノイズの消し方やら、アフレコの方法が詳しく書いてあります。アフレコは残響音がのこらない「和室」が良いとか参考になりまくりです。
セリフ収録用のガンマイクを導入。
いまだに格闘中ですが、参考サイトもたくさんあります。
>> カメラマンのための動画撮影 マイク特集【入門編】
>> デジタル一眼ムービーに最適なICレコーダーとは!?
>> ”ク~ルしま”の「極貧短編映画制作道」
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外部録音機が必要だったので名機との噂のZOOM ハンディーレコーダー H4n リニアPCMレコーダーにしました。
もうh6が出ていますが、使ってみればこれで十分です。マイクは必要性を感じていますので検討中です。
編集・合成テクニック
編集や合成のテクニックはまだまだこれから学習ですが、ここがすごいです。
レールないのに街中を走るジェットコースターや道路に着陸する飛行機など、どうやってるんでしょうか?
という動画です。撮影にかかった費用は50ドルだったとのこと。まじでー。
前回の記事で書きましたが、ハイビジョン動画をDVDにするのに苦しみました。その回答がこの号にあります。
また、三脚の記事やスライダーの記事もあり良い号だと思います。
編集ソフト
編集ソフトは以前6を使ったことがあったのでAdobe Premiere proです。色々できるようになっていますが、操作上で困ることはないです。多様すぎるフォーマットが扱えるので、そこが分け分からないですが。一番クラウドになったことです。初期費用に十万円とは払う必要がなくなりました。
PC
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編集機として、愛用の2009年のpower book pro使ってます。スペック全然足りないです。
メモリ増設とHDD増強を検討中。
映写用ケーブルのたぐい
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ハイビジョンテレビに直接カメラをつなぐためのコード。
カメラのファインダーではボケ具合までは良く見えないので、テレビにつないでしまえばその場で確認できます。
以上、忘れてるのもありますが、とりあえずこれだけ。
気合入ってきたので今日はここまで、では、明日からがんばります。