2017年度 面白かった小説 10冊

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僕が住んでいる島本町で、明日「第4回しまもと・霜月の一箱古本市」という催しが開催されます。このイベントは自分の本を箱に入れて並べて”一日本屋さん”として過ごすという企画です。

以前出店者として参加したことがあるのですが、子供が生まれてから店番をする事が不可能になり、もっぱらお客さんで楽しんでいるという状況です。

今回も出店できず不満を覚えたので、自己満足のために今年読んで面白かった本を紹介します。
まだ2017年は1月残っているうえに、あくまで今年読んだ本リストなので、2017年発売じゃないのがほとんどです。ご容赦を。

1、奇妙という名の5人姉妹 アンドリュー・カウフマン

アンドリュー・カウフマンというカナダ出身の作家、脚本家、ラジオ・プロデューサー。既に翻訳のある「銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件」がかなり面白かったので、発売されてから直ぐに読みました。

「死の床にある祖母の元を訪れた奇妙(ウィアード)家の三女アンジーは、祖母から5人の孫が生まれた時にそれぞれ祝福のつもりで特別な力を与えたが、そのせいで5人の人生を台無しにしている。だから死ぬときに5人の力を消してあげる。だから全員をここに連れてきてと告げられ、みんなを集めるために旅に出る」という話。あらすじだけでも相当面白そうでしょう?

2、流れよわが涙、と警官は言った フィリップ・K・ディック

まさかの続編「ブレードランナー 2049」の映画公開に関連して、早川文庫ではフィリップ・K・ディックブーム。
入手困難だったインタビュー集まで復刻するという徹底したブーム。そして僕もブーム。
本棚にあったディック本を1月ほどかけて全部読み直しました。

学生の時に読んで以来だった本作にいたく感動。傑作。2回読み。

ついでに個人的ディックベスト5も書いておきます。そのうちまた変わるだろうけど。

・流れよわが涙と警官は言った
・パーマー・エルドリッチの三つの聖痕
・フロリクス8から来た友人
・ユービック 
・死の迷路
 

3、小説のように アリス・マンロー

2013年のノーベル賞受賞者、一般的に短編は、数を読みなれてくるとどんな話でもだいたいこの辺りで終わらせるかなというタイミングを察してくるものですが、この人の書く話はいつもほんの少し先があって、そのくだりがいつも素晴らしいと思います。

文章は易しいですが、スイスイ読めるタイプではないので、まだ読んでない本もあります。なんとか来年読破したいなと考えています。

4、22/11/63 スティーブン・キング

たしか今年の1月か2月、めっちゃ寒いのにやめられず外で読み切りました。

第35代アメリカ合衆国大統領のケネディ暗殺をタイムスリップして阻止に行くという、誰でも思いつきそうな話ですが「ケネディを本当に暗殺したのが誰か確証がない」+「タイムスリップする時間が必ず1958年9月9日で、1963年11月22日のケネディ暗殺まで5年の時間がある」+「その間、時をかけるラブストーリーがある」の設定でかなり面白いです。泣いちゃうかもよ。

5、息吹 / テッド・チャン

ばかうけの印象を残した今年公開された映画「メッセージ」※原題「あなたの人生の物語」の作者の短編です。
この作者は本当に寡作で「息吹」はこのSF700の中の最後を飾る作品として収められています。やっと読めました。
「息吹」は、すごいなの一言です。

6、ウインドアイ / ブライアン エヴンソン

前作の「遁走状態」も読んだはずだったのに全く記憶になく、読み返すと改めてこれは!!となった作品。
翻訳は安定の柴田先生の訳。「柴田元幸×haruka nakamura / ブライアン・エヴンソン『ウインドアイ』」という朗読のCDも出ています。

7、その日の後刻に グレイス ペイリー

今年もっとも個人的にブレイクしたグレイス ペイリーさんの第3短編集。村上さんいったいこの人の話のどこが面白いの?と思いながらも、かれこれ10年に渡って何度もチャレンジ。そしてついにブレイク。

持ち歩いて大切に読んでいた間、ひょっとしたら鞄の中に世界最高の本が入っているという気持ちで楽しく暮らせました。

8、とるにたらないちいさないきちがい  アントニオ タブッキ

2012年にリスボンで亡くなった憧れの作家アントニオ・タブッキ。亡くなってからも少しづつ短編集やエッセイが出版されています。彼の本を読むといつも時間がねじれる感覚を覚えます。原書だとどうなっているか気になるものの彼はイタリア人。多少ならったイタリア語ちゃんとやればよかった。

9、誰が音楽をタダにした?──巨大産業をぶっ潰した男たち スティーヴン・ウィット

あ、小説じゃない。けどまあいいか。ノンフィクションです。

今CDが売れなくて、無料でYoutubeやらなんやらで音楽がダウンロード出来てしまうような状況になった音楽の歴史が語られます。

個人的になんとなくインターネットが出来て、世界中のみんなが(違法だけれども)ネット上に勝手にアップロードした結果こうなったんだろうなと思っていましたが、どうもそうじゃない。

田舎の工場で発売前のCDを盗んでいたたった一人の男がほとんど全ての音源の出どころだった話や、mp3を発明し激しい規格争いを制したオタク技術者フラウンホーファーのエピソードなど、こういう状況になったのは一握りの人々の行動が合わさった結果だとういうことがわかります。

CD店で働いていたことがあるので、かなり楽しく読めました。

10、ふたつの人生 / ウィリアム・トレヴァー

根性で原書で読んだ「Two Lives」の翻訳です。翻訳はまだ読んでませんがリスト入り。
ウィリアム・トレヴァー・コレクションの1冊で、ゆっくりゆっくり翻訳本が増えています。
「ツルゲーネフを読む声」と「ウンブリアのわたしの家」の2編が収録。

何気なく紅茶を差し出されるような、書き出しの1行目から本当に素晴らしいです。

以上 今年のマイ10冊でした。

毎年100冊は読もうと意気込みますが、今年はいまのところ50冊そこそこと散々でした。
忙しかったのもあり、読み返しがほとんどで、かなり保守的な本選びです。
知らない書き手にあまり手を出さなかった年でした。来年プラスあと1月はもう少し読んでみたいです。

あ、忘れてましたが、「第4回しまもと・霜月の一箱古本市」の日時は11月18日(土)と19日(日)です。水無瀬駅周辺です。気になる方はぜひ行ってみてください。

水無瀬駅前商店街の空き店舗:
大阪府三島郡島本町水無瀬2丁目4−21
GoogleMap:https://goo.gl/maps/vk4YCv4uXwF2

路面道路の空き店舗:
大阪府三島郡島本町水無瀬2丁目4−6
GoogleMap:https://goo.gl/maps/yN85GLgsV7o

水無瀬駅前商店街の空き店舗はお店「工芸花染」の2軒お隣、
路面道路の空き店舗はお店「民芸 とらやま」のお隣となります。

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